今月(1/6~2/3)は癸丑(きすいのうし)月です。
水性で陰の十干「癸(きすい)」と、
土性で陰の十二支「丑(うしど)」が
組み合わさった干支です。
癸は、雨、露、小川を表し、
丑は湿った土、季節では晩冬を表します。
そのため、癸丑は「清冽(せいれつ)な水が流れる冬の小川」というイメージです。
癸丑月のポイントは以下の通りです。
◆疎通を旨とする
癸丑は、北方(冬)の水であるために凍水となりやすく、
元来の水の動きが制限されることから、溝の中の水と云い、
溝渠(こうきょ)の水と呼びます。
冷たく湿った丑(うし)の土の上にあるため、
余計に流れが滞り、変化が起きづらい状態にあります。
水は一つの場所に留まらせず、とにかく流すことが重要になります。
そのため、今月は疎通を第一の急務とします。
「水は停滞すると腐るので洩気(えいき)させよ」
とは陰陽五行論独特の表現ですが、
洩気とは気を洩(も)らす、つまりエネルギーを流す・動かすことです。
例えば、想いを伝えることであったり、行動することであったり、
自身の力を他者に提供することなどが代表的なものとなるでしょうか。
しかし、癸丑月において、洩気ではなくあえて疎通としたのは、
ただ流すのではなく、伝えるだけ、行動するだけ、提供するだけでなく、
相手の背景に想いを馳せ、理解した上での行為こそが、
丑の愛情を反映したエネルギーの伝達・循環にふさわしく、
それこそが、疎通であると感じたからに他なりません。
上記を考慮し、より具体的に言うならば、
丁寧で柔らかい言葉遣いを意識すること、
と読み取ることができます。
◆単独とチームの両立を
癸丑月は、単独の行動に向く時期となります。
他人に左右されることなく、自分のペースを保つことで成果につながります。
逆に自身のこだわりや、好き嫌いが出やすい運気の流れでもあるので、
注意が必要になります。
故に、集団に合わせるよりかは、自分のペースの方が向く月と言えるのです。
単独での行動によって、若々しく前向きに、聡明さとパワフルさを兼ね備えた人物
として活躍していきます。
一方で、誤解や他者からの嫉妬も受けやすくなるため、
人間関係には注意が必要です。
単独の行動が吉といっても、何もすべてを独りでやれというわけではありません。
この学問では繰り返し言われていることですが、
どんなに力を持った人間であっても、一人では所詮一馬力。
チームには到底かないません。
単独の行動であったとしても、それがチームのためであったら、
密かにするのではなく、オープンにした上での行動であったら、
自身の成果結果を他者の成長のために共有することができたなら、
さらなる高みに上ることは、自明の理であることでしょう。
◆誰がために
癸丑は、別名園雨(えんう)とも云い、自分のところにだけ降る雨なのです。
元来の癸の聡明さから、人生行程を歩んでいく上で必ず恵みが訪れます。
どんな集団の中にあっても、どんな配偶者を得ていても、
自分だけが恵まれてしまう、救われてしまう、
自分だけが高い評価を得てしまう星のもとにあります。
前述の単独の行動をよしとするところからも、
自分だけが恩恵を受けようと思えば受けられるのが今月です。
しかし、自分さえよければそれでいいのでしょうか。
自分の家族とその周りだけがよければ、幸せになるのでしょうか。
日本さえよければ安寧が約束されるのでしょうか。
今世、何らかの役割と使命を持って生まれてきたとしたら、
こんなにも醜く美しい世界の中で、なぜ今こうして生きているのかを、
2023年の年明けに問い直してみるのもいいかもしれません。
◆土用の丑
今月は冬の土用月です。
丑の日は、1/19(木)と1/31(火)の二日です。
鰻を食べて、冬を乗り越え、あたたかな春を迎えましょう♪
以上、癸丑月のみで見たポイントです。
皆様にとって豊かな月になることを心より願っております。
いつもありがとうございます。
個人の宿命によってテーマは変わりますが、
より良い生き方・在り方の参考にして頂けたら幸いです。
※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。
感謝を込めて。