今月の動向(2021年2月3日~3月3日)

今月(2/3~3/4)は庚寅月です。

 

 

金性で陽の十干「庚(こうきん)」と、

木性で陽の十二支「寅(とらぼく)」が

組み合わさった干支です。

 

庚は鉄剛金、岩石、刀などを表し、

寅は初春の樹木を表します。

 

そのため、庚寅は春の岩石、

それも切り株の上にのった大きな岩というイメージです。

 

庚寅月のポイントは以下の通りです。

 

 

◆夢をもちつつ現実に立脚したリーダーに

 

 

今月は、自分の夢を追い求めたり、

自分の理想を築き上げたくなる月となります。

 

今まで夢や理想など思い描いてこなかった、という方も

「私が本当にやりたいことは?」

「私にとって理想的な生活とは?」といった

大きな問いを持ってみてはいかがでしょうか?

 

庚寅のエネルギーが夢や理想を描く手助け

をしてくれるかもしれません。

 

夢や理想は生きる上でパワーになり、

生きていく原動力、そのものになることもあります。

 

どうせ夢や理想を描くなら、

自分にとっても、身の回りの人にとっても、

(もっと言うと、世界にとっても)

力や栄養になる夢を描いてみるといいですね。

 

ただし、それ自体はとても素敵なことですが、

現実的な壁に直面すると、

悩みや苦しみが生まれてくるのもひとつの真実です。

 

夢や理想を描いたとき、何故か、

自分自身の欠点や負の部分といった見たくないものや、

現実の壁や障害が現れてくるものなのです。

 

そんなとき、大きすぎる夢や理想だけを追い求めてしまうと、

現実離れしてしまうことにもなりかねません。

 

まずは、どんな自分でも、どんな状況でも、

事実として受け容れる、現実を受容れることから始めましょう。

 

どんな夢や理想も、ただ今、現在、目の前の、

この一歩からスタートします。

 

夢や理想に向かって、今、「できること」に集中するのです。

たとえ、それがとても小さな事であっても。

それを毎日、コツコツと積み上げていくのです。

 

そんな実直なあなたに、

ついていきたいと思う人が現れるかもしれません。

応援してくれたり、手助けしてくれたり、

多くの人が巻き込まれてくるかもしれません。

 

あなたが先陣を切って、新しい何かを始めるリーダーになる、

そんなエネルギーも今月は持ち合わせています。

 

 

◆ピンチの後にチャンスあり

 

 

庚寅月は、切り株の上に大きな岩が乗っている状態です。

自然界で、そのような状態は不安定で、

樹木として真っすぐに伸びていくことは難しいと想像できます。

 

実は、この学問では、不安定は悪いと考えることはありません。

不安定な状態を、「ただ不安定なだけである」と説いています。

 

安定・不安定を「良い・悪い」では考えない、ということです。

不安定な状態は、ただ、そういう特徴があるというだけで、

善し悪しでは決してないのです。

 

例えば、二輪車は三輪車より不安定ですが、スピードは速いのです。

自転車はこぎ続けるからこそ、バランスをとることができます。

 

不安定な状況では立ち止まって考えこんではいけません。

不安定さが怖くなり、心配が増してしまいます。

すばやく決断して、動き続けることで、バランスがとれるのです。

 

 

そして、庚寅月は不安定な状況ではあるのですが、

どんなに葛藤しても、どんなに追い詰められても、

最後に活路を見出せるという特徴があります。

 

どのような最低最悪な状況にあっても、

努力が実を結び、最後には救いの手が差し伸べられるのも庚寅なのです。

 

どんなに不安定な状況で、どんな障壁があろうとも、

焦らず腐らず諦めず、一歩一歩、目の前の「できること」

をコツコツと積み上げていく方は、最後には笑うことができるでしょう。

 

 

◆鋭さと靭性(じんせい)を持つ刀となれ

 

 

庚寅月は、その場で何でもできてしまう聡明さと器用さが発揮されます。

ただ、その聡明さは、自己研鑽の結果としての聡明さなのです。

 

改めて、庚寅の「庚」は鉄剛金、岩石、刀などを表します。

 

それは、刀鍛冶がすぐれた日本刀を生み出すために、

鋼を熱し、叩き、折り返し鍛錬を重ねることで不純物を取り除くように、

私達ももまた己を律し、筋を通し、礼節を重んじることで、

エゴという不純物を叩き出し、

鋭さと硬さと粘り強さ(靭性)を帯びた一振りの刀となるのです。

 

天のエネルギーを宿す刀が切り裂くのは、

自己の鬱屈した見方や考え方であり弱さです。

 

そのような鋭い刀を自分の内側に持つようになる、

そんな自己研鑽のチャンスの月とも解釈できます。

 

 

以上、庚寅月のみで見たポイントです。

 

ご自身の天中殺や運気など、

個人の宿命によってテーマは変わってきますが、

これらを心に置いてより良く生きる在り方の参考にしていただけると幸いです。

今月の動向(2021年1月5日~2月2日)

今月(1/5~2/2)は己丑月です。

 

 

土性で陰の十干「己(きど)」と、

土性で陰の十二支「丑(うしど)」が

組み合わさった干支です。

 

己は田畑、平原、などを表し、

丑は湿った土、季節では晩冬を表します。

 

そのため、己丑は「春を待つ水豊かな田畑」というイメージです。

己丑月のポイントは以下の通りです。

 

 

◆理想の環境を整える

 

今月は、60ある干支月の中でもトップクラスにいい月です。

 

それが年明けにくる2021年は、

最高レベルのスタートになるといってよいでしょう。

 

肥沃の土を有する田畑、春の訪れはすぐそこまで来ております。

 

長かった冬にコツコツと愚直に努力してきたことが、

もう間もなく芽吹いてくる、そんなイメージです。

 

とにかく何をするにおいてもうまくいく、なんか運がいい、

と感じられる1ヵ月となります。

 

 

とはいえ、季節はまだ冬ですから、

環境をしっかりと整えていくことが大切です。

 

冷たい田畑には、

何よりあたたかな太陽の光=丙(火性)が必要です。

 

火性は伝達本能ですから、

多くの人と想いをわかち合いましょう。

特に、今まで自分の中だけにとどめていた夢や希望を

しっかりと言葉にして、誰かに伝えてみると良いでしょう。

 

また、夢や希望を伝えるだけでも充分ですが、

喜び、苦しみ、悲しみ、楽しさといった感情をも共有すると、

本当の意味での分かち合いになります。

 

そして、田畑には適度な雨=癸(水性)も必要です。

 

水とは智徳本能、つまり知性です。

定期的な知識の習得は欠かせません。

 

ここでは、クールで論理的な思考というよりも、

人を癒やし、人の役に立つための知性と考えてみてください。

 

そのような知性は純粋で愛に満ちた慈愛の雨のようになります。

慈愛の雨は万物を育みます。

1年の良きスタートに、慈愛の知性を磨きたいものですね。

 

 

さらに、理想的な環境を整えるという意味では、種と若苗が揃うと完全になります。

 

種や若苗とは木性ですが、己丑月(土性)に関しては

金性としての「行動力」の意味も出てきます。

 

つまり、今月は五行と五徳本能のすべてをバランスよく意識することがポイントとなります。

 

 

理想の環境であるからこそ、維持するためには、

細やかな配慮とメンテナンスが必要となるのです。

 

陰陽の等価交換法則。

 

恵まれた月を謳歌するためには、

やはりそれなりの代償が必要となります。

 

だからこそ得られる対価は豊かな才能と無限の可能性、

これから訪れる春の恩恵を存分に味わえることでしょう。

 

 

 

◆うまくいくときこそ謙虚さを

 

うまくいくからといって自分一人でやるのではなく、

他者の力を借りることも運気アップのポイントになります。

 

そのためには謙虚さが必要です。

 

世間一般的な意味としての

”控えめでつつましい”ばかりが謙虚さではなく、

自分の軸を持ち、堂々と想いを発信しながらも、

他者への心配りと慈愛を尽くす。

 

このような在り方も謙虚さではないでしょうか。

 

他者の力を借りるためにお願いする必要はなく、

日々、周りに目配り気配りという形でお尽くしするその在り方が、

周囲との信頼関係を構築し、自然と力を貸してくださるようになるのです。

 

 

また、私たちがこれまで体験してきたあらゆるすべての痛みは、

そのまま他者を救う力として発揮することができます。

 

ところが、不安や恐れから、自分にはそんな力も価値もない

と思ってしまいがちなのも私達です。

しかし、それは謙虚さとは違います。

 

「私には他者を救う力も、変革を促す力もないけれど、

それでも私だけが気付くことのできる誰かの痛みがあるならば、

今できる自分の精一杯で、その方に寄り添う。」

こういった在り方を繰り返している内に、

自然に多くの人と信頼関係で結ばれていくことになるでしょう。

 

自分一人でできることは限られています。

より多くの人の力をお借りしながら、1年のスタートの環境を整えましょう。

 

 

◆焦らずゆっくりと地盤をならす

 

今月の己丑月は「己」も「丑」も土性であるため、

スピード感はゆっくりです。

穏やかで静かな平穏な性質を持っているため、

愚直に実直にコツコツと積み上げていくことが大切になります。

 

そのように過ごしてきた方にとっては、

今まで積み重ねてきたことが芽吹いてくるように感じるでしょう。

 

逆に、今までそうではなかった人も、

ここでは一呼吸置いて、己丑月らしく、

あせらずじっくり構えてみてはいかがでしょうか。

 

競争社会に身を置いて、疲れてしまったように感じる方にとって、

己丑月は一度立ち止まって、自分を見つめ直すチャンスになります。

 

急ぎすぎてしまったり、結論を早く求めすぎてしまうと、

良き運にのることができません。

 

己丑月の運気はとてもゆっくりなスピードですので、

こちらもどっしりと落ち着いて構えることで運気を掴むことができるでしょう。

 

 

◆冬の土用にウナギを頂きましょう。                  

 

2021年冬の土用丑の日は、1月17日と1月29日です。

 

前回の秋の土用に続き、

今月も2回ウナギが食べるチャンスがあります!

 

精力つけて万全の態勢で春を迎えましょう!

 

 

以上、己丑月のみで見たポイントです。

 

 

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

 

 

長文読んでくださり、ありがとうございます。

 

 

感謝を込めて

 

 

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。

今月の動向(2020年12月7日~2021年1月4日)

今月(12/7~1/4)は戊子(ぼどのね)月です。

土性で陽の十干「戊(ぼど)」と、
水性で陽の十二支「子(ねすい)」が
組み合わさった干支です。

戊は山、山岳などを表し、
子は大海や広大な湖、季節は真冬を表します。

そのため、戊子は「冷たい湖のある冬の山岳」
というイメージです。

戊子月のポイントは以下の通りです。

◆万物育成の才あり

今月は、天から聡明さを授けられます。
耳良くして聞き分け、目明るくして見分け、
理解力と判断力に磨きがかかります。

耳に入ってきた情報を
ただ受け流すのではなく、
その内容と背景に想いを馳せること。
目に映り込んだ光景からは
必然性と意味(メッセージ)を見出していくこと。
そうすることで、ものごとの道理を感じ、
本質を切り抜く力を手にするでしょう。

しかしながら、人は自分にとって都合よく解釈するものです。

聞きたいようにしか聞かず、
見たいものしか見ようとしません。

今月、まずは我が事として自分に源泉を置き、
エゴや見方・捉え方のフィルターを通さず
ありのままを見聞きしましょう。

また、戊子は、豊かで広遠な愛が
慈潤たる聡明さを得ることで、
万物育成の力を持ちます。

簡潔に言えば、愛情に知性が加われば
人を育てる条件がそろうということです。

今月は人材育成・教育において
大きな効果を発揮します。

上記に述べたよりクリアな耳と目で、ありのままに現実を受け止めましょう。

その上で、育成における成果は、
想像をはるかに超えることでしょう。

◆有限の肉体と無限の精神

いかなる変化が訪れようとも、
多方面に才能を発揮しうまく対処することができます。

これまではそんなにうまくいかなかったのに
なんだか器用にこなせる、
不得手だったものでも人並にできる、
そのような体験があるかもしれません。

仕事でも勉強でも
無尽蔵に詰め込むことができる月となりますが、
反面、すべてが中途半端になる要素も出てきます。

いわゆる「器用貧乏」という状態に陥りやすくもあります。

そうならないためにも、
本当にやりたいことは何か、大切なものは何かを
見極めていくことが大事になってきます。

戊子月のポイントは、無限の可能性です。

せっかくの戊子のエネルギーを生かすなら、

一般社会通念の枠を超えた無限の可能性に目を向けていきたいですね。

さらに、その無限の可能性の特徴は「時間観念がない」ように感じるかもしれません。

より抽象度が高く、精神性も高い為、現実離れするかもしれません。

つまり、どのような精神状態をも受け入れることができ、
一度心に決めたことは必ず実行することができます。

ただ、時間が介在しないので、いつやるか、
どれくらいでやるかは問わないのです。

多分に感覚的で、理論が通じませんので、
周りからの理解を得ることは難しく注意が必要となります。

時間に縛られない目的の遂行が吉となるでしょう。

◆自ら輝く石となれ

このひと月は、聡明さに加え、
美しさを意識することで理想的な状態となります。

ここでいうところの美しさとは、
造形美、清潔感、品格、礼節、言葉といった「聡明さ」を表現した美しさが吉になります。

美しき聡明さは、目の前の人へお尽くしする姿が最も分かりやすいかと思います。

ひとりよがりの個人を磨く美しさではなく、他者への配慮からの美しさ。

つまるところ、内面のともなう美しさが肝要です。

美しき戊子は、
すばらしいバランス感覚を持ち、知的で明哲たり得るのです。

自らを主張せずとも周りから押し上げられます。

社会から必要とされ、
リーダー的な役割を担うことがあれば、
苦しさは生じながらも、
強いエネルギーを有して活躍することでしょう。

戊子の別名は「華財」。
可能性と財を得る月。
美しき財運にふさわしき在り方を心がけてまいりましょう。

以上、戊子月のみで見たポイントです。


ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございます。

感謝を込めて

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。



今月の動向(2020年11月7日~12月6日)

今月(11/7~12/6)は丁亥月です。

火性で陰の十干「丁(ていか)」と、

水性で陰の十二支「亥(いすい)」が

組み合わさった干支です。

丁はロウソク、灯火(ともしび)などを表し、

亥は初冬の水を表します。

そのため、丁亥は「冬の水面に浮かぶ灯火」というイメージです。

丁亥月のポイントは以下の通りです。

◆神からの啓示

丁亥は、暗く冷たい水面に浮かぶ

今にも消え入りそうなロウソクの火です。

水に浮かぶ火というと、

灯籠流しのような幻想的な雰囲気を思い浮かべます。

その水が冬の夜の冷たい水であるならば、どうでしょう。

まさに風前の灯火とう状況ですね。

その今にも消えそうな火をどうにか保っている、

という状況が「神がかり」のような奇跡のようなものを感じさせます。

ゆえに、感性豊かに直感力がとても鋭く鋭敏になり、

創造的な閃きも冴える月になります。

それは特殊才能が表出しやすい、と表現しても大袈裟ではないと言えるのです。

その効力が及ぼす領域は多岐にわたり、

あらゆる分野において恩恵を受けていきます。

これまで見えなかったものが見え、

感じられなかったものが感じられます。

元来そのような才を保有する人は

より研ぎ澄まされることでしょう。

しかし万物は陰陽一極二元論、

見えたり感じたりするということは、

知らなくてもいいことを知ってしまうことでもあるので、

激しく葛藤し、傷ついてしまうかもしれません。

また、こういった特殊能力は

不安定な環境に在るとより引き出される傾向にあります。

平和で恵まれた環境だと発揮される力は弱まります。

逆に言えば、

心身ともに痛みを享受する不条理な環境に置かれたならば、

丁亥月の恩恵を存分に味わえるということです。

味わい尽くした先には、

今世生まれてきた役割が、果たすべき使命が、

一筋の閃光のごとく、魂を震わせる神の声として聞こえるかもしれません。

◆精神の進化・変化・成長

今月の運勢を開花させるポイントは、精神的な変転変化です。

意識変化と口で言うのは簡単ですが、

これまでの人生体験で刻まれたクセはなかなか抜けないものです。

慣れ親しんだ思考法やアプローチを手放すことには恐れが生まれるものです。

さらに、やっかいなのは、自分のことは自分では気づけないことです。

人の振り見て我が振り直せは、相当意識しないとできません。

であるならば、他者への注意や提言は、

ひるがえると自分にもその要素があると考えてみるのはいかがでしょうか?

「あなたと私は不二である。」とは帝王学の言葉ですが、

目の前にいらっしゃる方は自分自身を写す鏡のような物という考え方です。

人の粗がよく見えるということは、、、。

他者への注意や提言は、ひるがえると自分にもその要素があるものです。

私たちは傲慢さからつい忘れがちになりますが、

常に心に留めおきたいものです。

今見えている誰かの粗は、あなたへのお知らせ現象かもしれません。

◆非凡性のベクトル変換

平凡・無難・常識の枠の外に飛び出すことで吉となる月です。

日常生活やお仕事の中に思い切って誰もやらないようなこと(特殊性や異常性)

を取り入れてみましょう。

とはいえ、そのまま一般社会に受け入れられるわけではありません。

まはず特殊性を出していくことがオススメではありますが、

おかしな人や変な行動といった特殊性ではいけません。

浮世離れせずにしっかりと現実に立脚し、

人格や品性も兼ね備えているからこそ、

特殊性が創造性として、異常性が芸術性として認知されるのです。

そして非凡性の中にあって、真面目・勤勉・実直は一切矛盾しません。

むしろ、これらを非凡なまでに極めていくことほど、

貴いものはないかもしれません。

そして、そういった特殊性、異常性、非凡性は、

他者の役に立って初めてその真価となるのです。

ベクトルは自分ではなく、他者に向けましょう。

自分のエゴや達成感を味わうが為だけの能力では

価値を見いだすことはできないのです。

まったく逆に我が身は辛い思いをしても、

大切な人のために痛むことは厭わない、というのが帝王たる在り方です。

そういった人の存在感は感情を揺さぶるほどの影響力を持ち、

場を肯定的に包み込むエネルギーを放つことになります。

そういった意識が丁亥月としてのよりよい過ごし方となるでしょう。

以上、丁亥月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございます。

感謝を込めて

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。

今月の動向(2020年10月8日~11月6日)

今月(10/8~11/6)は丙戌月です。

火性で陽の十干「丙(へいか)」と、

土性で陽の十二支「戌(いぬど)」が

組み合わさった干支です。

丙は太陽や大きな火を表し、

戌は晩秋(黄昏時)の乾いた土を表します。

そのため、丙戌は「山の端に沈みゆく秋の太陽」

というイメージです。

丙戌月のポイントは以下の通りです。

◆張り子ではなく本物の虎に

今月は、起伏の激しい月になりそうです。

聡明さと感性の鋭さに磨きがかかりますが、

物事を進める力や始める力、勢いに欠け、

積極性や新しいものへの

取り組みにおいてためらいが生じます。

一方で自尊心は強く表出し、外見を飾り立てる

傾向にあります。

実際、自分の力量以上に見られるので、

結果起伏が甚だしくなります。

乗り切るポイントは、エゴや自分勝手な行為行動は抑え、

大望を抱くことなく、地に足をつけ

コツコツと努力を積み重ねることです。

置かれた環境が悪ければ悪いほど運気は伸びていきます。

こんな時こそ、周囲の人への心配りや気配りを意識してまいりましょう。

内面を磨き、名実ともに本物の虎となるには絶好の月と言えます。

ちなみに丙戌月においては、張り子であっても

寅は幸運をもたらしてくれるラッキーアニマルです♪

◆誠実であればこそ

社交性と協調性を発揮して、人とつながることで吉となります。

一人で物事を考えたり、実行するのはあまり得策とは言えません。

いかに合理的で効率的であったとしても、一人では所詮一馬力。

複数で取り組む強さと大きさと広がりがあり、

それゆえに創造される新たな価値は

一人で創造したもの以上にダイナミックになるでしょう。

しかし、人とのつながりが増えて関係性も深まると、

あたたかさに触れ、ぬくもりを感じ、可能性が広がりますが、

思い通りにならないことや理不尽な仕打ち、

信じた者からの裏切り、愛しい人との別れもあります。

一極二元論、陰陽は表裏一体。

良いことだけ、悪いことだけ、というものは存在しないのです。

だからこそ、良心に従い誠実に生きることに意味があります。

そもそも、誠実でなければ裏切られることはありません。

だまされるのとは痛みのレベルが違います。

相手を想い、寄り添い、信じると決めたから、

絶望の淵に立つことができるのです。

損得抜きでただひたむきに頑張って全力を尽くしたからこそ、

挫折を味わう権利を手にしたのです。

激しく傷つく人は、それだけ純粋で誠実な生き方をしてきたのです。

成長には痛みがともないます。

痛みを知るあなたが織りなす言葉が、声が、存在が、

いつしか誰かの傷を癒す布になることでしょう。

すべては、私たちの捉え方で決まります。

◆秋のさみしさが募り始める今月

自分への厳しさと正直さが頑固さとして出てしまいがちな今月、

もしかしたら後悔や自己嫌悪、無力さにうちひしがれる夜が

あるかもしれません。

人を信じることが怖くなり、

未来に希望を抱くことができなくなるかもしれません。

孤独な闘いに疲れた時は、

どうか自分を責めずに、自分に優しくしてあげてください。

一般的な価値観が絶対的に正しいわけでは決してありません。

逃げていいし、やめてもいい。

負けていいし、投げ出していい。

喜びと悲しみを繰り返し、諦めそうになる心に抗いながらも、

闘い続けるあなたに心からの敬意を評します。

そして、ふと、

時折、この美しい世界を、眺めて見てください。

あなたは一人っきりでないことを思い巡らせてみてください。

今世めぐり逢えた皆様に、心からの感謝を込めて。

◆2020年秋の土用丑の日は、10月25日と11月6日です。

今月は2回ウナギが食べられます!運気UPを!!

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございます。

感謝を込めて

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。



今月の動向(2020年9月7日~10月7日)

今月(9/7~10/7)は乙酉月です。

木性で陰の十干「乙(おつぼく)」と
金性で陰の十二支「酉(とりきん)」が
組み合わさった干支です。

乙は草・花・蔦などを表し、
酉は金属・宝石、季節では仲秋を表します。
そのため、乙酉は「美しき秋の生け花」
というイメージです。

乙酉月のポイントは以下の通りです。

◆清き心で静かに穏かに

乙酉は、観賞用に生けられたとても美しい花です。
きらびやかで人目を引きつけますが、
根は切られている状態です。
その為、自我や我欲を出さずに、他者から求められ、迎え入れられる状態をよしとします。

利己的な積極性や、深く考えず感情にまかせた発言は、
思わぬトラブルを招いたり、お互いに不毛な痛みを感じることになります。
口は災いの元とならないように注意しましょう。

静かで穏やかとはいえ、行動するのがダメなわけではなく、
むしろ、動きながら考えるくらいがちょうど良いです。
学習は机の上だけではなく、日常生活の体験の中でも得られます。
矛盾を感じるかもしれませんが、忙しい方が快調になるでしょう。
心穏やかに動きは多忙、が乙酉月のポイントです。

◆他者とのご縁を大切に

今月は、身内縁よりも友人・他人縁に恵まれます。
かつ、自身の知見を他者のために使うことで運気が上がりますので、
いかに他者のために生き、他者に自分の知見を分かち合えるかが問われます。

目の前に困っている人がいたら助け、感謝されることや見返りを望まず、
助ける役目が済んだら静かにその場を去り、元の仕事を続ける。
このような生き方が乙酉の生き様を表していると思います。

また、周囲への影響力を強く発揮することができる月でもあります。
周りの人を巻き込んで一つの世界に引っ張っていくことで、
現状を打開し、ひいては次代の育成にもつながることでしょう。

とはいえ、あくまでも観賞用の花ですので、
求められて応じる姿勢であることは変わりはありません。

◆信じる者はうまくいく

裏表のない正直で素直な生き方が吉となります。

守備本能が働くと、本心や手の内を晒すことにリスクを感じますが、
どれだけ搾取されたとしても立ち上がる己の強さとしなやかさを信じ、
誰の中にも良心と誠実さがあることを信じ、
そして、この世界に存在する溢れんばかりの豊かさを信じ、
あるがままの心を隠さずにただ在ることが、理想の生き方となります。

その道の途中には、裏切られたりだまされたりする現実があるでしょう。
しかし、切られれば切られるほど、痛みを感じた分だけうまくいくこともまた、
確かなことなのです。

むやみに自分をさらけ出すことが目的ではありませんが、
大切にするあまり内に秘めてしまうと、
可能性の広がりを限定しかねません。

持ってる知識や技術はすべて出し、淑(しと)やかでありながらも楚々とした秋の花のように、

潔く爽やかなエネルギーを放つ存在でありたいものです。

以上、乙酉月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございます。

感謝を込めて

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。

今月の動向(2020年8月7日~9月6日)

今月(8/7~9/6)は甲申月です。

木性で陽の十干「甲(こうぼく)」と、
金性で陽の十二支「申(さるきん)」が
組み合わさった干支です。

甲は樹木を表し、
申は岩・鉄鉱石、季節は初秋を表します。
そのため、甲申は「岩に根ざした秋の樹木」
というイメージです。

甲申月のポイントは以下の通りです。

◆高き理想を胸に秘め

甲申月は、知性・品位・自律において最高の領域まで極まります。
冴えわたる思考と知的好奇心にストイックさが加わります。
実現不能かに思えるほどの高き理想を胸に秘め、
自律していくのが自然の流れに沿った生き方となります。

今月意識するポイントは、切れ味の鋭さです。
今のままでいいんだよと、やさしくあたたかく包み込むよりは、
今、果たすべき使命を全うするために己を磨き、挑戦する姿勢こそが、
甲申月にふさわしい生き方のように思われます。

日々の悩みや葛藤は、自己を錬磨するために不可欠のものですから、
不安や恐れの真っ只中に積極的に飛び込み、
痛みを肯定的に受け取ることをおすすめします。

ただし、これはあくまで自己研鑽としてあるべきです。
他者にも求めがちになりますが、そうしてしまうと関係性が壊れます。

鋭さは他者に向けるものではなく、自分に向けるもの。
鋭き刃をもってわが身の叡智を切り取り、目の前の人の助けと成す。
鍛え上げ研ぎ澄ましたひと月の後には、
天の風に吹かれる自分に気づくことでしょう。

◆分け隔てない愛情を

目前に迫った苦難や困難を解決する才能が輝き、
その瞬間における頭の回転は実に敏速なものとなります。

しかし、どんなに見事な解決策であったとしても、
聞いてもらえなければ、心に響かず意味がありません。
人の心を動かすためには、見返りを求めない愛情奉仕が要となります。

課題を解決するのではなく、課題を抱えている人に寄り添う。
起きている現象を扱うのではなく、その背景や傷や痛みに想いを馳せる。

それこそが、まさに無償の愛であり、積み重ねることによってのみ、にじみ出てくるものです。

誰かが必ず見ていますし、見ていなくても伝わります。

まずは周囲の人たちに最大限の愛情を、
さらに今月はもう一つ大きな範囲で動かしてみてはいかがでしょうか。

◆ 動くときには疾風迅雷(しっぷうじんらい)のごとく

疾風迅雷とは、速い風と激しい雷の意味から、激しく素早く動くことを意味します。

精神・肉体ともに、キビキビと折り目正しくあることで吉となります。
何事においてもスピードは速く、かつ行動に移すことが大切です。

智は極みに達しますが、考え過ぎると腐ります。
常に緊張状態を保ち、のんびりさや遊びとは対極の世界です。

夏休みなのに…という声が聞こえてきますが、
緊張は長く続きませんし、継続するには時には緩めることも大切です。

エネルギッシュに動きながらも、オンオフはしっかりと。
瞬間を激しく生きながらも、自分への慈しみも忘れずに。

その体験の中で得られたものは、
生涯忘れることなき財産となるでしょう。

以上、甲申月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いて今月の過ごし方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございます。

感謝を込めて

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。

今月の動向(7月7日~8月6日)

今月(7/7~8/6)は癸未月です。

水性で陰の十干「癸(きすい)」と
土性で陰の十二支「未(ひつじど)」が
組み合わさった干支です。

癸は 雨、露、真水を表し、
未は乾いた土、季節は夏を表します。

そのため、癸未は「乾燥した大地に染み込む夏の霧雨」というイメージです。

癸未月のポイントは以下の通りです。

◆知性の雨を一極全集中!

癸未月は、何事においても聡明さと器用さが発揮されるため、
様々な場面で周りから力を求められやすくなります。

自身を変化させる柔軟性と、平均以上にこなす力量をもち合わせていれば、
多くの人の要求に応えていくことができます。

それによって、多方面にわたる才覚が磨かれることになります。

反面、あちこちやり過ぎて本道がどれかわからなくなりやすいので、
現時点での目的が何か、をぶらさず確認し意識していくことが大切です。

それは、人生のコンパスを見つけるに等しいことかもしれません。

私の使命は何か?
私の夢は何か?
私の原動力は、何か?

何のために生まれてきたのか?

今世の役割とは何か?


まさに今心が語る声を聞き、魂の叫びを我が道とすれば、
コンパスの針は、自ずと至るべき未来を指し示すことでしょう。

慈愛に満ちた知性の雨が、どうか皆さまの本道に降り注ぎますように。

◆天稟(てんぴん)の仁徳を備え、気高くある!

一つの道を純粋に、ただまっすぐ正直に進むことが運を開くポイントです。
一つの目的に向かって進むことにおいては、
たとえ困難な道であっても貫き通すことができます。

仕事にしろ、勉強にしろ、遊びにしろ、
気のすむまでやり切るといいでしょう。

しかし、途中での方向転換、つまりまっすぐでなくなった時に、
激しい後悔と怒りがでるかもしれません。

まして、その変更が他者によるものであれば、なおのことです。
心の状態が強い口調や執拗な追求となって出やすくなる時期ですので、
思わぬところで相手を傷つけるかもしれません。

自分の言動に自覚的で自制できるようにあるよう意識すると共に、
日頃からの他者への配慮があるか否かで自分の立場が変わってきます。

天稟(てんぴん)とは天から与えられた才能ですが、
いかなる状況、感情に支配されていたとしても仁徳(愛情、思いやり、真心)を心に置き、 目の前の人には最大限の慈愛をもって、お尽くししたいものです。

聡明にして美しき癸未月の在り方の一例としていただけましたら幸いです。

◆愛情過多にご用心!

たとえどんなに愛したとしても、 枠を超えた愛情は、

時に自己の喪失につながります。

特に今月は、相手を想うが故に冷静な判断ができなくなる傾向があります。

これは、愛情だけでなく、お金やチャンスにおいても同じことが言えます。

すぐに結果として表れる時流ではありませんので、
目先の利益やおいしい話に翻弄されず、自分の軸を持ち、
社会的な役割からの意思決定や行動指針とするとよいでしょう。

◆土用の丑

今月は夏の土用ですね!
丑の日は、7/21(火)、8/2(日)です。
スタミナのつくものを食べて、次の季節に備えましょう♪

以上、癸未月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や個人の運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いてよりよい在り方の参考にしていただければ幸いです。

※掲載にあたっては、お師匠様の許可を得ているものです。

今月の動向(2020年6月5日~7月6日)

今月(6/5~7/6)は、壬午月です。

水性で陽の十干「壬(じんすい)」と

火性で陽の十二支「午(うまび)」が
組み合わさった干支です。

壬は海や大河を表し、 午は太陽や巨火、季節では真夏を表します。
そのため、壬午は「真夏の太陽が輝く南国の海」というイメージです。
壬午月のポイントは以下の通りです。

◆晴れ、ところにより波瀾万丈

壬午は、見かけは穏やかな楽園のような南の海です。
平和でのどかな光景が思い浮かびますが、
それは水(壬)と火(午)のバランスがとれているからこそです。
両者のバランスが崩れた際に様子は激変し、
豪雨や熱波といった 自然の猛威にさらされます。
このことから、起伏の激しい1ヵ月になると読み解けます。

水性(習得本能)と火性(伝達本能)のバランスを崩さずに
安定を保つ生き方ができると、

「水火既済(すいかきさい)」と呼ばれる異質なものの完全美となり、

成功を得ることができます。

それは、激しく見事な美しい生き方になるのです。

一方で、アンバランスが悪いというわけではなく、
直観力が冴え、自分の生きるべき道が見えてくることもあります。

どちらが良い悪いではありませんが、人は偏りがあるものを前提として、
且つ今月は不安定で「吉」となることを意識しましょう。
時代の変化の波に乗り、夢や理想を追い求める冒険心に火をつけて、
自ら未知の領域に飛び込んでいく生き方はおすすめです。

壬午月は、多くの失敗こそが成功につながる道であり、
成功と失敗を繰り返すことで、双方の限界値が広がっていきます。
まさに多成多敗な変化の多い波瀾万丈な生き方こそ「壬午」らしさなのです。

◆過ぎたるはなお及ばざるが如し

直観力に加え、思考力も高まり、頭の回転も速くなります。

また、普段は見えない相手の細かいところや内面が見えてきます。

その結果、相手に多くの情報を与え過ぎてしまい失敗してしまわないよう注意が必要です。

相手が受け取る準備が整ってなければ、受け取れないばかりか、かえって混乱を招くだけです。

相手の背景に寄り添い、状態や望んでいるものを見極め、「伝えないこと」を選択する力も重要になります。

「壬午」は特に「舌禍(ぜっか)」、舌による災いに気をつけるべきなのです。

◆変化と共存

直感力と知性、機微を察知する能力が高まり、

無限の可能性を秘めていく月ともいえます。

しかし、いかようにでも変化できる無限の可能性があるということは、

同時に先行きが不透明で不安を感じる状態でもあります。

だからこそ、持続性を願うのではなく、時間に縛られるのでもなく、

瞬間瞬間を激しく「生き切る」ことが重要です。

どう変わるにせよ、変わらないことが最もリスキーなのです。

水がその場でとどまると腐ってしまうように、常に変化することが大切です。

そして、高い知性と直観力を他者のために使う(お尽くしする)ことで、

本来持っている才能が開花していきます。

対象は、まだ見ぬ不特定多数の誰かではなく、

まずは身近な人のためにその力を使うのが最善と思われます。

使う力が思いつかなければ、その時はありったけの愛を注ぎましょう。

大切なのは、内にとどめるのではなく流動させることです。

自分一人で完結するのではなく、誰かにエネルギー(愛)を渡すことなのです。

「他者に優しく、他者に与える姿勢が、

結果的に自分が満たされるという原則を知っておくことだ!」

この言葉を結びとして、壬午月のみで見たポイントは以上になります。

個人の宿命によってテーマは変わってきますが、

これらを心に置いてよりよい生き方の参考にしていただければ幸いです。

長文読んでくださり、ありがとうございました。

感謝を込めて。

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。

今月の動向(2020年5月5日~6月4日)

今月(5/5~6/4)は、辛巳月です。

金性で陰の十干「辛(しんきん)」と火性で陰の十二支「巳(みび)」が

組み合わさった干支です。

辛は小石、宝石を表し、巳は焚火、季節では初夏を表します。

そのため、辛巳は「初夏の燃え盛る熱気にあてられた宝石」というイメージです。

辛巳月のポイントは以下の通りです。

◆研ぎ澄ます

今月は、先月の庚辰月のように行動力を発揮するのではなく、

知性や感覚を研ぎ澄ますといった静的な行為が、吉につながります。

澄んだ水で美しい宝石を洗い清めるかのごとくです。

それは、必ずしも心地よいものではないかもしれません。

しかし、感情的には苦しくつらいものであったとしても、

自身が洗練された光として輝くためには必要な過程です。

仕事も学問も、プライベートにおいても細部にまで拘り、

血を通わす行為行動が吉となります。

一方で、直観力も磨かれ、普段感じないものまでも感じ取ってしまうかもしれません。

その直感をよかれと思って、そのまま相手に伝えたとしても、

相手にただ痛い思いをさせるだけとなる場合もあります。

研ぎ澄まされた感性は、本質を的確に切り抜くことができますが、

時に鋭い刃となることもあります。

直感をそのまま伝えるのではなく、柔らかく、丸くしてお伝えするなどの

工夫が必要となります。

また、全てを真っ正直に伝える必要はありません。

伝えるべきことかを考える、一呼吸置くといったことも

お互いを大事にするためには必要なことでしょう。

◆絶妙なバランスを

辛巳月は、バランス感覚が大切になります。

あまり体力仕事に向く月ではありませんが、

知的方面に偏り過ぎると、想いの分かち合いが弱くなり、

人に愛情をかけすぎると、自身が埋没することとなります。

単純に何か一つを徹底すればいいのではなく、

仕事においてもプライベートにおいても常に状態を把握し、

足りないものは補い、過分なものは応分に

といったような微妙な調整が求められる1ヵ月ということができます。

その上で、どうにもならないことは諦め手放す潔さ、

自然の流れに抗うことなく身を委ねる生き方がおすすめです。

うまくいかない時は必ずあるものです。

人に迷惑をかけないように生きるのではなく、

迷惑をかけてもよし、としてもらえる在り方を心がけてみましょう。

どんな人も、一人では生きていけないのですから。

◆品格をまとう

所作、礼節、言葉づかい、清潔感、気配り心配りなど、

あらゆる面で少しでも上品さを加えることを意識するとよい月です。

見栄を張る必要はありませんが、自らを卑下することは、

大きく運気を下げることになります。

良い悪いではなく現実を受け入れて、前を向いて過ごしていきましょう。

品のよさを意識するとつい自分に意識が向きがちですが、

そうならないよう気をつけたいものです。

自分のためではなく相手のために磨かれた品性は、

美しい波動を放ち、伝播していくことでしょう。

その存在で人を魅了するために、品格を高めていきたいものです。

以上、辛巳月のみで見たポイントです。

ご自身の天中殺や個人の運気など、

個人の宿命によってテーマは変わってきますが、

これらを心に置いてよりよい在り方を探究していただければ幸いです。

※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いております。