今月(10/8~11/6)は庚戌(こうきんのいぬ)月です。
金性で陽の十干「庚(こうきん)」と、
土性で陽の十二支「戌(いぬど)」が
組み合わさった干支です。
庚は岩石や刀を表し、
戌は山、季節では晩秋を表します。
そのため、庚戌は「秋の乾燥した山にある岩石」
というイメージです。
庚戌月のポイントは以下の通りです。
◆涙の数だけ強くなれる
今月は、不安定なところに自ら飛び込むことで運気が上がる月となります。
庚戌は荒金神(あらこんじん)といって、世の中・国を守る戦いの神様を司っています。
その為、表面上は、温和でやさしくとも、
内側には猛々しい戦いの気質と、粘り強い忍耐強さも兼ね備えているのです。
両面のバランスをとれば、組織や集団の中で、うまくたちまわることもできます。
それが故に、時として傍観者的な立場になってしまうことがあるので、注意が必要です。
今月は、仮に傷つくことがわかっていても、自分の力量以上の環境に飛び込み、
平凡とは真逆の非凡な日々を送ることで、本来の資質が開花し、人生が開いていきます。
痛みを感じることには恐れが出てしまうものですが、
今月は、感じた痛みがそのまま自身の運気を上げる糧となります。
流した涙の分だけ魅力は増し、輝きを放っていく月となるでしょう。
◆その力は、守るためのもの
庚戌は、複数いる戦いの神様の中でも、陸路将軍の異名をとります。
戦いと聞くと、相手を攻めることや、攻撃力が思い浮かびますが、
庚戌が果たす役割は、守備力で他者を守ることにあります。
戦いの神様といっても、その戦いは「守るため」の戦いなのです。
動き出したら休むことがなくなるほどの行動力と、
とことん追い詰められたとしても何とかなってしまう余裕が備わっています。
他者を守り、他者の役に立つことに充分な資質があるのです。
そして、ただ守るのではなく、責任をもって守るということを意識すると、
人間的な幅が広がり、人望厚き将軍としての人となりを形成していくでしょう。
そうは言っても戦いの神様ですから、
平和な時代よりは、動乱の時代の方が活躍の場があります。
もし、平凡な日常で安定しているとしたら、自ら変化の中に飛び込む大チャンスです。
自分の枠を超えてジャンプインすることで、
自ら「動乱」をつくり出してみる、それぐらいの強さを秘めているのが庚戌なのです。
◆業物(わざもの)を抜くことなかれ
庚の干支すべてに言えることですが、鍛えられれば鍛えられるほど、
厳しい試練を乗り越えれば乗り越えるほど、
人生における役目が出てきて、運勢も上昇していきます。
それはまるで、一振りの名刀をつくり出す鍛冶職人の技のように、
鋼に火を入れ、叩き、冷やしを繰り返し鍛錬していくあり様です。
こうして、美しく鋭い業物が誕生することになりますが、
この刀は決して抜いてはいけないと、帝王学では説いています。
例えすべてを切り伏せることができたとしても、
抜くことなくその場を収めることが、真の強者であると。
相手の弱みを握っていたとしても、
こちらにとっておきの切り札があるとしても、
それを使うのは最後の最後であって、
あくまで人を救うための道を探したいものです。
ただし、どうしてもその力を使わざるを得ない時は、
一人残らず、完全に息の根を止めなければなりません。
かけた情けが命取りになりますし、
それほどの覚悟がなければ抜くべきではない、というものなのです。
最も強い者、無敵の状態とは、敵がいない状態です。
敵さえも惚れさせてしまう在り方を、探求したい今月です。
◆土用の丑
今月は秋の土用月です。
丑の日は、10/27(木)です。
鰻を食べて、元気に季節の変わり目を乗り越えていきましょう♪
以上、庚戌月のみで見たポイントです。
個人の宿命によってテーマは変わりますが、
より良い生き方・在り方の参考して頂けたら幸いです。
※掲載にあたってはお師匠様の許可を得ているものです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。