今月(11/7~12/6)は辛亥(しんきんのいのしし)月です。
金性で陰の十干「辛(しんきん)」と、
水性で陰の十二支「亥(いすい)」が
組み合わさった干支です。
辛は小石、宝石を表し、
亥は湧き水や雨露、季節では初冬を表します。
そのため、辛亥は「冷たい水に沈みゆく宝石」というイメージです。
辛亥月のポイントは以下の通りです。
◆鋭さと柔らかさの共存
辛亥は、宝石と水の組み合わせですが、
単純に考えてみて、宝石を水の中に入れたらどうなるか、当然、沈みます。
亥は鉄砲水が如く、多くの水を意味します。
そのことから宝石である辛もまた、より深く沈んでいくことが分かります。
水の中に沈みゆく宝石、というのは現実では想像しがたい状況かもしれません。
それ故に、干支から見える特殊な環境から、神の使いとされています。
そんな辛亥は、心に脆さと強さの二面性を有し、
この両極の感性のぶつかり合いから痛みや葛藤が生まれますが、
最終的な結果として高い霊力(直感力)が宿る月と見ることができます。
これが神の使いと呼ばれる所以でもあります。
辛亥の直感力と感性の鋭さは、
目に見えるものはもとより、
目に見えないエネルギーや人の内面までも切り抜きます。
この鋭い直観力を他者のお役に立てるよう活かすことで運気に乗りましょう。
ついつい鋭さが際立つ辛ですが、
柔らかさも合わせ持っていることを忘れずに生かしたいものです。
叡智の刃でスパッと切り抜いた本質を、
真綿でくるんだような柔らかさを持って
相手が受け取れる形に変えてるようなことができる月になります。
鋭さと柔らかさの共存を可能とする辛亥月、
軍師・補佐役としての力量が高まる時期でもあります。
そのような立場で鋭さと柔らかさのバランスをとりつつ
誰かのお役に立てるのなら、人間性の向上とともに運気上昇、間違いなしです。
◆ダイヤモンドの輝きを
辛亥月は、美しく、品性よく、
自分を磨き続けるひと月にするとよいでしょう。
大切なのは、いつも手をかけていないと、
その美しさを保てないということです。
見た目、言葉づかい、食事マナー、整理整頓などに加え、
感謝や思いやり、誠実さといった生き方までも綺麗にできたら、
自ずと真の輝きを放っていきます。
美の基準は、時代によって、場所によって変わりますが、
内面からにじみ出る美しさは、洋の東西、年代を超えてなお
変わらぬものとしてあるものです。
真の輝きを放つ宝玉は、世の中を浄化する役割を果たすことでしょう。
◆深淵に至る勇気を
辛亥は、北方の水に座す宝玉です。
そのままにしておくと宝玉は水の中に沈み、
世に躍り出ていく事ができません。
ではどうしたらいいのか?
何もする必要はありません。
心の強さがあれば、物事の過程に良い悪いがないことは良く分かるはず。
沈むことが悪いわけというわけではないのです。
沈み続けた先の水底を知ることは、かけがえのない体験でもあります。
通常では知り得ないことを知ることができ、肚も座り、重みも出るでしょう。
底を知った体験は、人の痛みを知り寄り添うことができ、
人としての深みが増していくものです。
そして、底を突いたら、もう登るしかなくなるのです。
沈む必要がある時は沈んでみる、
抗うのではなく、流れに身を委ねてみる。
そんな風に考えてみてはいかがでしょうか?
以上、辛亥月のみで見たポイントです。
皆様にとって豊かな月になることを心より願っております。
個人の宿命によってテーマは変わりますが、
より良い生き方・在り方の参考にして頂けましたら幸いです。
※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いているものです。
感謝を込めて。