今月(5/5~6/4)は、辛巳月です。
金性で陰の十干「辛(しんきん)」と火性で陰の十二支「巳(みび)」が
組み合わさった干支です。
辛は小石、宝石を表し、巳は焚火、季節では初夏を表します。
そのため、辛巳は「初夏の燃え盛る熱気にあてられた宝石」というイメージです。
辛巳月のポイントは以下の通りです。
◆研ぎ澄ます
今月は、先月の庚辰月のように行動力を発揮するのではなく、
知性や感覚を研ぎ澄ますといった静的な行為が、吉につながります。
澄んだ水で美しい宝石を洗い清めるかのごとくです。
それは、必ずしも心地よいものではないかもしれません。
しかし、感情的には苦しくつらいものであったとしても、
自身が洗練された光として輝くためには必要な過程です。
仕事も学問も、プライベートにおいても細部にまで拘り、
血を通わす行為行動が吉となります。
一方で、直観力も磨かれ、普段感じないものまでも感じ取ってしまうかもしれません。
その直感をよかれと思って、そのまま相手に伝えたとしても、
相手にただ痛い思いをさせるだけとなる場合もあります。
研ぎ澄まされた感性は、本質を的確に切り抜くことができますが、
時に鋭い刃となることもあります。
直感をそのまま伝えるのではなく、柔らかく、丸くしてお伝えするなどの
工夫が必要となります。
また、全てを真っ正直に伝える必要はありません。
伝えるべきことかを考える、一呼吸置くといったことも
お互いを大事にするためには必要なことでしょう。
◆絶妙なバランスを
辛巳月は、バランス感覚が大切になります。
あまり体力仕事に向く月ではありませんが、
知的方面に偏り過ぎると、想いの分かち合いが弱くなり、
人に愛情をかけすぎると、自身が埋没することとなります。
単純に何か一つを徹底すればいいのではなく、
仕事においてもプライベートにおいても常に状態を把握し、
足りないものは補い、過分なものは応分に
といったような微妙な調整が求められる1ヵ月ということができます。
その上で、どうにもならないことは諦め手放す潔さ、
自然の流れに抗うことなく身を委ねる生き方がおすすめです。
うまくいかない時は必ずあるものです。
人に迷惑をかけないように生きるのではなく、
迷惑をかけてもよし、としてもらえる在り方を心がけてみましょう。
どんな人も、一人では生きていけないのですから。
◆品格をまとう
所作、礼節、言葉づかい、清潔感、気配り心配りなど、
あらゆる面で少しでも上品さを加えることを意識するとよい月です。
見栄を張る必要はありませんが、自らを卑下することは、
大きく運気を下げることになります。
良い悪いではなく現実を受け入れて、前を向いて過ごしていきましょう。
品のよさを意識するとつい自分に意識が向きがちですが、
そうならないよう気をつけたいものです。
自分のためではなく相手のために磨かれた品性は、
美しい波動を放ち、伝播していくことでしょう。
その存在で人を魅了するために、品格を高めていきたいものです。
以上、辛巳月のみで見たポイントです。
ご自身の天中殺や個人の運気など、
個人の宿命によってテーマは変わってきますが、
これらを心に置いてよりよい在り方を探究していただければ幸いです。
※掲載にあたってはお師匠様の許可を頂いております。