今月(5/5~6/5)は乙巳月です。
木性で陰の十干「乙(おつぼく)」と、
火性で陰の十二支「巳(みび)」が
組み合わさった干支です。
乙は草・花・蔦(ツタ)を表し、
巳は灯火、季節では初夏を表します。
そのため、乙巳は「華やかな初夏の草花」
というイメージです。
乙巳月のポイントは以下の通りです。
◆知性を磨く
乙巳は華やかに茂る草花ですが、
初夏の勢いある太陽の熱にさらされているため、
まずは何よりも水分が求められます。
陰陽五行で水と言えば知性です。
ここでの知性の磨き方としては、
座学としての机上の勉強でも、実際に体験する学習でも、
どちらも良しとしています。
自己研鑽として古典や専門分野の知識を習得し、
知的好奇心からの体験が利他に結びついた時、
必然的に周囲から高い評価を得ていきます。
実際に行動することは重要なポイントではありますが、
頑張り過ぎると健康を害し、長患いになる要素も含んでいます。
今月は、がむしゃらにやることが大事なのではなく、
何が本当に大切なことなのかを見極めることに重点をおきましょう。
◆プチ家出のススメ
ここでいう家出とは、反発・反抗から家を飛び出すということではなく、
安定した環境に満足せず、常に新しいことを追究することです。
動けば動くほどに運が開いていきますので、
旅行、それもなるべく遠いところに行くことが
とても良いとされています。
誤解なきようにお伝えしますと、
旅行に行かなければいけないのではなく、
大切なのは、自立とチャレンジ精神です。
コロナウィルスもまだまだ予断を許さない状況ではありますので、
旅行に行かずともできることはたくさんあります。
自分の世界にないものに触れ、自分の枠を広げていく。
まだ見ぬ出会いを求め、可能性に飛び込んでいく。
しなければいけないという不安や恐れからの行動ではなく、
したいこと、やりたい気持ちから行動するなら、
きっと素敵な出会いが待っていることでしょう。
◆置かれた場所で咲く
乙巳は、別名「倒挿の花」と呼ばれ、
他の樹木に身を任せて接木(つぎき)となり花を咲かせます。
それは、例えば女性が嫁いだ婿家に幸せをもたらす花になるかの如く、
自身がしっかり地に根を張り、独立していなくても、
他に頼りながら発展する様を表しています。
仕事においても、何かの大きな流れの中に入っていって、
その場所がどんな条件や環境であろうとも、
自分のできる精一杯で奉仕貢献することです。
選んだ道とはいえ、その険しさに動けなくなったとしても、
今日がどんなに辛く苦しい日になったとしても、
「今いる」ところで、笑って咲く花であろうとするのです。
涙でぐちゃぐちゃでも、不格好であっても、
その必死な姿こそ美しく、多くの人が感動するのだと思うのです。
元来が華やかな草花ですから、
中身としての生き様が美しくあれば、
存在するだけで輝きを放ち、大きな影響力を発揮することでしょう。
その過程には痛みや孤独を感じることもあるかもしれません。
すべてが美しさの糧となり、栄養や養分となるはずです。
美しさと逞しさを意識して、
「今いる」その場所で、ただただ在ることで、
凛とした一輪の花のごとく咲きほこりたいものですね。
以上、乙巳月のみで見たポイントです。
長文にお付き合い頂き、ありがとうございます。
個人の宿命によってテーマは変わりますが、
より良く生きる在り方の参考にして頂けたら嬉しく思います。
感謝を込めて
※掲載に関しましてはお師匠様の許可を得ているものです。